熊本県菊池市
廣現寺(こうげんじ)より有縁の方々へ
龍でつなぐプロジェクト 日本画の部
「浄蓮龍誕〜生まれ往く〜経過報告②」
廣現寺住職 秋吉顕誓 記
11月完成予定もあってか、美輪さんから次々と経過画像が届く。
ドキドキしながら画像を開くと、色をおびてきている龍と華があり全体像が見えてきた。
一番に目が向いたのは光に照らされた龍の表情。
龍が見つめる先に何が映っているのか。
穏やかな表情を見ていると、私もそこにいきたくなった。
あれだけ絵を描いていらっしゃる美輪さんが、繰り返し「楽しい」と仰る。
私にはこの「楽しい」の中に凝縮された喜びを感じずにはおれない。
龍の表情を見ればそれがあきらかだ。
その「楽しい」の軌跡を味わうのも経過報告ならではと思う。
美輪さんの絵は、大胆に色彩が重なっていき、これからどんどん表情を変える。
今を皆で楽しもう。
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日月美輪 記
龍の絵、引き続き毎日制作を続けています。
この絵を描く中で、昇る龍と下にある蓮、
それと同じくらい自分が大事にしたいと思ったのが、
周りの空気感です。
下部の蓮から生まれ出て、昇る龍。
その瞬間の空気はどんな感じなのだろうか。
龍というのは水神の象徴でもあるので、きっと瑞々しい空気の中、
雲で閉ざされた暗い世界を割って、光に向かって昇るんじゃないかと。
その感じを表現するのには、
「自分の手で絵の具をただ重ねて塗るより、絶対自然な水の流れを生かした方が良い」
と思い、初めに画面全部を濡らして絵の具を垂らし、ひたひたに水分たっぷりにして、自然に水が流れた模様ができるのを待ちました。
(それが乾いたのが最後の画像です)
それから自分なりに、光と闇、瑞々しい空気感というのを意識して、さらに絵の具を重ねていきました。
これらの様子もすべて動画に録っていて、完成後はYouTubeに投稿する予定なので、是非見ていただけますと幸いです。
これから、龍の姿と花も、どんどん描きこんでいきます。
毎日の正座も10時間超えたあたりからだいぶしんどくなるのですが、
とにかく楽しくて、良い時間を過ごさせていただいています。
また次回の経過報告をお楽しみに(^^)